クリスマスの本当の意味、クリスマスの贈り物とは・・・

公開日: : 道徳

イエス・キリストとは、どんなひと


12月といえば、誰でも思うのは「クリスマス」ですね、クリスマスとは、12月25日を、イエス・キリストの生まれた日と言われ、その日を祝って、世の人々は愛する人々にプレゼントを贈ったり、貰ったり、そしてさらに皆で楽しむ日だと思っています。そして一年の最後の一大行事となっております。


イエス・キリストって誰ですか? 何をした人ですか? そんな事もよく知らない人でも、とにかく世界中の人々はクリスマスの日は知っています。


でも、本当の クリスマス精神について知って頂きたいと思い、一つの物語を紹介したいと思います。


 


くつやの まるちん


この物語は、トルストイ原作の「くつやの まるちん」という子供のための絵本で、1981年に出版されたものです。


 


有る街に、まるちんという靴やさんが住んでいました。


まるちんは、地下室の小さな部屋に住んで居ました。その小さな部屋には小さな窓が一つだけありました。


窓からは、道を通る人の足だけが見えて まるちんは、その履物を見ただけで誰が通ったかすぐわかりました。みんな まるちんが作ったり、直したりした見覚えのある靴ばかりだったものですから。


とんとん トントン 朝から晩まで とんとん トントン しっかり ぎゅっ ぎゅっ やさしく ぎゅっ ぎゅっ まるちんの靴は一生懸命の いい靴ばかり、けれども本当は まるちんは、とてもとても悲しい気持ちで暮らしていました。


まるちんの奥さんも 子供も、ずっと前に死んでしまいました。まるちんの心は一人ぽっちでした。


それに なんだか なんがか寂しくて、心の中に悲しい涙が詰まっていました。


ある日まるちんは、聖書を読み始めました。聖書には 神様の言葉が書いてありました。毎晩読みました。夢中で読みました。何故だか心が休まりました。


ある日 まるちんは夢の中で キリスト様の声を聞きました。


「まるちん、まるちん 明日行くから待っておいで」


それで朝から窓の外ばかり気になっていました。「本当だろうか?本当に本当にキリスト様に、会えるだろうか」まるちんは、胸がいっぱいです。


窓の外では、雪かきのおじいさんが 疲れてぼんやりしていました。


「年をとって疲れることだろう、丁度 お茶が温ったまってる、そうだ あのおじいさんにご馳走しよう」


まるちんは おじいさんに声をかけました。「少し温まって行きませんか」


まるちんが、窓の外ばかり気にしているので、おじいさんが聞きました。「誰か待っているのですか?」まるちんは恥ずかしそうに答えました。


「何だか キリスト様がおいでになるような気がしてね、キリスト様って方は私達の様な貧しい者を、とくべつ 愛していらっしゃるようだ、さあ 元気が出るからもう一杯どうだね」


雪かきのおじいさんは 心も体も温ったまって帰っていきました。


 


時々北風が びゅっと吹いて行きます。ふと窓の外を見ると、女の人が赤ちゃんを あやしていました。赤ちゃんは泣きやまないし、女の人は夏の服のままで、寒そうです。「もし おかみさん 家に入りなさい」


女の人は朝から何も食べていなかったのです。赤ちゃんにあげる お乳が出ませんでした。まるちんは、パンとスープを食べさせ、自分の上着を渡しました。


女の人は上着を受け取ると、泣きだしてしまいました。まるちんも 泣きそうになりました。女の人は上着に赤ちゃんを しっかりくるんで帰っていきました。


 


まるちんは また仕事に懸かりました。窓の外で何か声が聞こえます。


男の子がお婆さんのリンゴを取ろうとしたので、お婆さんはひどく怒っていました。まるちんは 飛び出して行って叫びました。「おばあさん許してやりなさい」そして男の子に言いました。


「おばあさんに謝りなさい、もう、こんな事はしてはいけないよ」男の子は おばあさんに謝りました。


「赦すって事は難しいけどとても大切な ことのようだ」まるちんは、心の中でつぶやくように そんなことを言いました。


すると お婆さんは「そうだね」と ため息をついてなんだか優しい気持ちになりました。「おばあさん、僕が荷持つを持ってあげるよ」


男の子も優しい気持ちになって、二人で仲良く帰っていきました。


まるちんは家に帰り また仕事をはじめました。


 


暗くなってきたので、ランプを灯し、道具を片づけ そして棚から聖書を取り出して昨日の続きを読もうとしました。その時きゅうに昨日のキリスト様の 声を思いだしました。


そして、まるちんは ふと、誰かがいるような気がしました。


昼間の雪かきのおじいさんが現れ、にっこり笑いました。そして、赤ちゃんを抱いた女の人も、お婆さんと子供も現れ、にっこり笑いました。


「まるちん 私が分らなかったのか、あれは みんな私だったのだ」


「夢ではなく 本当に本当に 私はキリスト様に お会いできた」


まるちんの 心は喜びでいっぱいになりました。


「貧しい人、力のない人、病気の人や、家のない人の中に私はいます」


まるちんの机の上の聖書には、キリスト様のことばが こう書いてありました。


 


どうですか、おわかりになりましたか、クリスマスには、本当は貧しい人々に愛とプレゼントを上げるのです。これが本当のクリスマスです。


 

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