「はじめまして愛しています」のドラマから、愛する事について考える
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最終更新日:2017/07/02
道徳
毎週木曜日の21時、5チャンネルで 「はじめまして愛しています」 というドラマをやっております。このドラマは「子供を育てる」という事「愛する」という事「幸せ」という事について考えさせられます。
このドラマに出てくる若い夫婦は、奥さんがピアニストで、ご主人がサラリーマンですが、最初二人は計画的に子供は暫く作らない、という思いでした。そしてそのまま子供の居ない生活をしていますが、ご主人は子供が欲しいと思っているのです。
そんなある日 家の垣根をくぐって一人の子供が庭に入って居るのを見つけます。 その子は何を聞いても喋らない、名前も分からない、 たまたま紛れ込んで来たのだろう、と追い返しますが、また入ってきます。
その子は養護施設に居る子供だと分かりました。 そこでご主人はその子を引き取りたいと思います。 そして奥さんと相談して「里親申請」を出します。
しかし、子供を引き取るという事はそんなに簡単な事ではありません。 いろんな講習を何度も受けて、勉強をして、面接して、ようやくその資格を取る事が出来ました。 しかし、すぐ親になれるものではありません。 挫折するかもしれませんから暫くは「仮免」のような期間があります。 それは試しの期間です。
その子供は5歳位ですが、実の母親には愛された思いが無く、長い間辛い思いをして最後はお母さんが居なくなってしまったのですから、簡単に人を信用出来なくなっています。
ですから引き取ってくれた新しい両親の前では、本当に自分を愛してくれるのか、を試す為に悪い事をいっぱいして、こんな自分でも本当にいいのか? と言うテストで悪さをいっぱいします。 そして それでもそれを全て受け入れられなければ、本当の親子関係は築けません。
しかし、子供を持った事のない若いお母さんは、その衝撃的な子供の行為に我慢が出来なくなって一度は 里親の申請を撤回します。
でも、何故かピアノの曲が好きなその子は、またピアニストの奥さんの弾くピアノにつられて、垣根から庭に入ってきます。 それが何度か繰り返されて
そしてご主人と奥さんもやっぱりその子が気になって、諦めきれなくて、もう一度施設にお願いに行き、今度は覚悟を徹してその子を引き取ります。そしてやはり衝撃的な試しを子供から受けますが、それを全て受け入れて、本当の親になるのです。
それから その子は「おとうさん、お母さん」と言い話もするようになるのですが、今度は新しく母親になったお母さんが、我が子となったその子供の躾けに大変うるさく厳しくなります。 「いい子になって貰いたい」「賢い子になって貰いたい」「お行儀の良い子になって貰いたい」「他人に優しい子になって貰いたい」 と子供に期待を一杯持って、口うるさく厳しくするのです。
私もその母親の気持ちは良く分かります。 子供を愛すれば愛する程そうですね。世の中のお母さんも皆そうして、同じ様な躾をしていると思います。 私はそれで失敗しています。 自分の初めての子供を本当に良い子供にしたくて、期待を一杯かけて厳しくうるさく言ってしまいました。 だからこのドラマの この新米のお母さんの気持ちは良く解るのですが、見て居て切なくなります。
私の子供はそんな私に対して、反発心を持ちました。 そしてその心は大人になっても残っていて、いまだに許して居ない所があります。 親を愛しているけれど、過去の親に持った反発心は残っていますから態度に出てきます。
「愛」を相手に伝える事は難しい!! 愛は怒って伝えられるものではないですね。『あなたの為に言ってるの』 と言って分かってもらえるものでもありませんね。 私が思う一番簡単な「愛」の表現方法は、抱きしめる事です。
そして、言葉としての表現方法は、『あなたを愛しているの』と言ってあげる事です。 そして子供が何か変な事をしていたら、「何をしているの!」と怒鳴るのではなく、その前に その子が何をしているのか、どうしてそれをしているのかを 確かめて理解してやる事ですね。 そしたら怒らなくても済みます。
このドラマの中でこんな場面がありました。 お母さんが子供の箸の持ち方を教えていて、子供も言う通りにやって見てもすぐには上手くなりません。
ある日お母さんがピアノを弾いている時、子供は台所でお箸の握り方を一生懸命練習していて、ようやく出来るようになった。そして、オカズの煮豆がお皿にあるのを見つけて その煮豆を箸でつまんで他の皿に一個づつ移していくのです。 その時、お母さんが台所に入って来てそれを見ていきなり 『何をしているの!お腹がすいたら言ったらいいでしょう!。』 と怒鳴りました。 びっくりした子供は豆の入ったお皿をひっくり返し、逃げて行ってしまいました
この時お母さんは子供が何をしていたか確認して理解してあげていたら、子供もお母さんもどんなに幸せを感じたことでしょう。
躾は怒る事ではなく、理解して褒める事です。
次回を お楽しみに
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