善人悪人の判断は何を基準にするのか

公開日: : 最終更新日:2017/07/02 道徳

先日、テレビのお笑い番組で、大変興味ある実験をしておりました。


「良い人」と言われる人と 「悪い人」と言われる人は、どこでその様にレッテルを貼られるのか、分析をしてみよう、と言う事で 世間で「あの人は本当にいい人」と言われている芸人さん三人と、「あの人は悪い人」と言われている芸人さん三人を特に選んで、どうしてその様に言われるのかをこっそり探ってみよう、と言う事でした。


そこで、その芸人さん達の日常生活の行動の中に「仕掛け人」を設置して、その仕掛け人達が、「良い人」と「「悪い人」に選ばれた芸人さん達に、色んな場面でいろんな試みをします。 色々話しかけてきたり、頼み事をしたり、普通ではありえない試しをするのですが、しかし、仕掛けられた芸人さん達はそれに全く気付くことなく、自分達の普通のままの行動や受け答えがなされます。そこでその人達の「良い人」か「悪い人」かの 見分けられた人間性が出てきます。


これは大変勉強にもなります。 そこで、まずこんな事を試してみました。


 


彼等がタクシーに乗った時、そのタクシーの運転手が仕掛け人です。 そしてタクシーに乗って来た彼らに仕掛け人の運転手はいろいろ試してきます。


最初に「良い人」と言われている芸人さんが、タクシーに乗って来た時、仕掛け人のタクシーの運転手はお笑い芸人の彼を良く知っていて、フアンだと言う事で、握手を求めたり、サインを求めてきました。 それに対して「良い人芸人さん」は笑顔で喜んでそれに応じます。 そこで更にエスカレートして運転手は色々質問したり、様々な事を続けざまに話してきますが、それ対しても「良い人芸人さん」は、嫌な顔をせずにこにこして、冗談も交えたりして応えてくれていました。それから更に運転手は、普通はあり得ない事まで頼んできたのです。


個人的な用件で、通り掛けに寄りたい所があるけれど、ちょっと寄って用件をさせてもらってもいいか、というのです。すると「良い人芸人さん」は快く「いいですよ」と言って許してくれました。 


そして、ようやく目的地に着いて清算する時、運転手は自分の用件で立ち寄った時間の分の料金を引くことなく、そのままタクシー料金を請求したのです。 でも「良い人芸人さん」は何も言わずにそのまま支払いました。 (これには驚きましたね、何て良い人なんだ、と思いましたね。でも、これに反論してもこの場合は悪い人ではないと思うけどね。)


次は食事でレストランに入った時です。 ここでは応対した給仕と周りのお客達全員が仕掛け人です。


レストランに入ってきた「良い人芸人さん」を見て、給仕は「あなたのファンです、すみませんがサインをお願いできますか?」と言ってきた。「良い人芸人さん」は 「いいですよ」といいましたら、色紙を20枚持ってきた。 それに対して、嫌な顔をすることなく、「じゃあ書き上がったら呼びますから仕事をしていていいですよ」と言って、20枚全部にサインをした。 それを見ていた周りの客達も集まってきて、その場にある色んな物を持ってサインを求めて来た。それに対して「良い人芸人さん」は、快く皆の持って来た物に全部サインをしてやりました。


何も持っていない人は自分の体に書いてもらったり、他人の人が書いた色紙の裏に書いてもらったり(失礼です)、シャツに書いてもらったり、食べているフルーツの皮に書いてもらったり、これらは大変失礼だと思うのですが、それらの全てに嫌な顔をすることなく、書いてあげたのです。(勿論この客達は仕掛け人です)


そして最後はレストランで隣に居合わせた学生が、話しかけて来て色々話して親しみを持った頃、「じゃ バイトに行くのでお先に」と言ってカウンターに行って会計をしてもらっていたら、お財布を忘れてお金が無かった事に気づいた。(この学生も仕掛け人です) そして「良い人芸人さん」の側に戻ってきて、「すいません財布を忘れてきちゃってお金がないんですが、2200円貸して頂けませんか」と言ったら、「じゃどうぞ」と言って出してやったのです。


更にその学生「遅くなってしまったので、バイト先にタクシーで行きたいんですが、タクシー代も貸して頂けますか?」と言ったら、それにも応じて貸したのです。しかも学生が住所と電話番号を聞いたら、「いや そのお金は返さなくてもいいので」 と言いました。(本当にいい人なんですねえ)


その上もっと凄い事は、「良い人芸人さん」は若いカップルに出会ったのですが、その時 カップルが、芸人さんに ファンなんです、と言って握手やサインを求めて色々話し込んだあとで、「私達今度結婚するんですが、その結婚式に是非来てください」 と真剣に誘ってきた。 「良い人芸人さん」は、その誘いに断る事なく結婚式の日に出席したのである。そして、記念写真も撮った後で、新郎新婦は、自分達の婚姻届に是非「保証人になってください」 とまでお願いしてきて、あろうことか「良い人芸人さん」は、婚姻届の保証人にサインをし、印を押し住所まで書いてしまいました。 (本当にここまで良い人というのは素晴しいです でも婚姻届に保証人になるのは、止めた方がよいでしょう、危険です)


 


これと全く同じ事を仕掛け人によって、「悪い人」と言われている芸人さん三人にも、試してみました。そうしたら、やっぱり全く違いましたね。


タクシーの運転手がいろいろ話しかける所では、最初の一言二言は応えましたが、あとは寝たふりをして聞こえないふりをして黙ってしまい、その後何の受け答えもしませんでした。


20枚の色紙の要求の所では、「時間がないので」 と断りました。


学生が飲食代や、タクシー代を借りようとした所では、学生に説教をして怒ってしまいました。 その説教はいいですが、そういう状態ですから若いカップルの結婚式に行く事はありませんでした。


 


これを見て私は、考えさせられましたね、世の中には「悪い人」と言われている芸人さんの様な人の方が多いと思います。また、その人達は悪い人ではなくて、普通なのだと思います。自分を優先に考え、自分を大切にしたのです。


でも 神様は 『自分を愛すように隣人を愛しなさい』 とおしゃっています。 そうしたら もっと幸せになれると思います。 自分が良ければ他人はどうでも良い、という考えの人が増えたら、破滅します。


「良い人芸人さん」は、正に隣人を愛した態度でした。


 

スポンサーリンク

関連記事

IMG_1733

「はじめまして愛しています」のドラマから、愛する事について考える

毎週木曜日の21時、5チャンネルで 「はじめまして愛しています」 というドラマをやっております

記事を読む

img_1924

星の王子様の秘められた教訓

「星の王子様」の本を読んだ。1943年アメリカで出版された本で、聖書に次ぐロングセラーとして、

記事を読む

IMG-0443

才能を身に着ける為に必要なことは、簡単に出来ると思わないこと

年月の経つのは早いものです。今年もあと半月です。そして、嘆きます。「ああ、今年も私は自分の目標

記事を読む

IMG-0053

クリスマスとは何でしょうか、何をする日でしょう

今年も間もなくクリスマスの季節です。 でも、今年は何だかクリスマスらしさを感じられない! その

記事を読む

IMG-1031

健康がつくられる食事以外の、最も大切なものとは

木からリンゴが落ちる、というような簡単な出来事から、大きな科学的発見が生まれることがあります。

記事を読む

IMG_1179

人が理屈を理解するのに「何度言ったら分るのか」の答えが出た

「新約聖書」のマタイ伝18:21~ の中に、イエスが弟子達に教える中に この様な会話があります

記事を読む

IMG-1199

「親心、子知らず」は親にとってやるせない気持ちです。

この度私は、ブログのタイトルを変更しました。「幸せは得られる」から「慈愛は永遠!」としました。

記事を読む

IMG-1659

寄付とは貧乏人でもできるもの

寄付とは何か 寄付について話してみたいと思います。 「きふ」に

記事を読む

IMG-1504

総理大臣をめざす人は何を考えているのか

地球破滅のはなし 最近読んだ小説の話です。いま現在から400年後の地球を書いた

記事を読む

IMG-0457

人を裁くことは、自分も裁かれることになります

裁くとは 裁くとは、理非を明らかにすること、つまり道理と非理の関係ということで

記事を読む

スポンサーリンク

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

スポンサーリンク
IMG_2315
思い・気もち・情 とはどういうものだろうか

先般 私は 「愛する事と好きとは違う」 という事について話しまし

01ポピー
愛することと、好きとは違う

マザーテレサのこんな名言があります。 『人はしば

IMG_2268
バレンタインデーは何の日❓

「バレンタインデー」 または 「聖バレンタインデー」 はキリスト

IMG_2225
疑問は誰にでも共通する、それを解明する事が大切

世界の何だコレミステリー テレビ番組で「世界の何

IMG-1723
左利きには天才が多い、左利きに変えたら天才になれるか

左手を使った生活をして、右脳を発達させたら天才になれるのか?と、

→もっと見る

  • 当サイトに ご訪問頂きまして ありがとうございました。 私はこのサイトの管理人の「齋藤正子」と申します。 この サイトでは、慈愛、という事について考えてみたいと思い ます。 ここでは私自身の思いや、経験や体験、聞いたこと等を思いのままに、書いていきたいと思います。そして、参考にして頂き、楽しんで頂けたら、嬉しくおもいます。  私の自己紹介ですが、私は新潟県に生まれ育ちました。 高校を卒業後は、東京の「共立女子短期大学」の文学部国文科に入学しました。そして、1972年に機会がありまして、「末日聖徒イエス・キリスト教会」の会員になりました。また、現在は娘の家族と同居して、幸せに過ごして居りますが、過去に後悔する気持ちもありますが、後悔は前進の妨げです。人生に後悔はしないことが望ましいです。  
PAGE TOP ↑