渋沢栄一の「論語と算盤」を読んで論語とは孔子の教えとは
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道徳
渋沢栄一という人
2024年度に、1000円、5000円、10000円、札の肖像画が変わります。
1000円札に北里柴三郎、5000円札に津田梅子、10000円札に渋沢栄一という人達の図柄になるのですが、この事を知るまで私は「渋沢栄一」についてあまり知りませんでした。また、なぜか大抵の人も北里柴三郎や津田梅子の方をよく知っていたと思います。
しかし去年の、NHKの大河ドラマの「晴天を衝け」で渋沢栄一の生涯の物語を見て、渋沢栄一は「日本資本主義の父」であった人だと知りました。こんなに凄い人が何故あまり知られていなかったのか不思議にさえ思った。
その後私は、彼の書いた「論語と算盤」という本を読みました。
この本は、100年以上もの間読み継がれてきた国民的ベストセラーだそうです。この100年間日本は実業という面において、世界に恥じない実績を上げ続けてきたのです。
渋沢栄一は明治期に約500社もの会社設立を成功させた人です。だから現在日本にある名の知れた殆どの会社は彼によって作られた 事を知った時わたしは驚きました。
彼は近代日本の設計者なのです。自分の為にではなく、自分の富を築く為にではなく、日本の実業界の資本主義の制度を設計したのです。又、会社設立だけでなく、慈善事業にも関わった。
これほどの人は、後にも先にも居ないのではないかと思います。
その渋沢栄一の書いた「論語と算盤」という本を読んで学んだことは、論語とは何か、です。
論語とは
論語とは、孔子とその高弟の言行を孔子の死後に記録した書物です。儒教の経典である経書の一つで、朱子学(理と気の二元論を基本とし、人の心に生まれながらにある性によって、社会の秩序が保たれる、とするもの)における「四書」の一つに数えられる。
その内容の簡潔さから、儒教入門書として広く普及し、中国の歴史を通じて最もよく読まれた本である。 論語は全ての人に共通する実用的な教訓です。
また、孔子という人は紀元前551年~479年の中国の 学者、思想家、哲学者、儒家の始祖です。古来の思想を大成し、仁(慈しみや思いやり)を理想の道徳とします。それは私たちが道徳の手本とすべき最も重要な教えが載っています。
論語の教えは、イエス・キリストの福音の教えにも似ているところがあると思いました。
例えば、孔子は「時期を待つ必要がある」と教えています。つまり、「世の中のことは、こうすれば必ずこうなるものだ、という原因と結果の関係がある。 ところがそれを無視して形勢を変えようとし、いかに争ってみたところで、ある一定の時期に達するまでは、成り行きを変えることなど人の力ではとても出来ない。人が世の中を渡って行くためには、成り行きを広く眺めつつ気長にチャンスが来るのを待つということも決して忘れてはならない心がけである。」ということですが、 これと同じようなことを、イエス・キリストは、こう仰っています。
「天が下(この国土)のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある」(旧約聖書の伝道の書3:1) この聖句は神の業には時があるのでそれまで待ちなさい。という意味です。
論語の教えも聖書の教えも似ています。この本を読んで私は、論語に興味を持ちました。論語とは人生の様々なことを教え、そして面白く、勉強になります。今まで悩んでいた事が、消えて希望が持てるようになると思います。
論語と算盤
渋沢栄一は、論語はソロバンの働きによって本当の経済活動と結びついてくるし、ソロバンは論語によって出来ている。と言い、論語とソロバンはとてもかけ離れているように見えて、実はとても近いものである。と言っています。こうして書かれた本が「論語と算盤」である。
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