試練は常に与えられ、それには意味がある
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生活
2020年に入って、いきなり世の中は大変な試練に遭わされました。
「新型コロナウイルス」という初めての病原体に、人類が次々と侵されそれに対処する術もなく、毎日多くの人々が感染して医療の限界に至っている状態です。
これは試練です。神から与えられた試練だと思います。私たちの先祖もこうした試練にたくさん合ってきました。その歴史に残る有名な話を一つしたいと思います。
末日聖徒イエス・キリスト教会の会員たちが、その経験話を「教会歴史」の中に残しております。
【クリケットとカモメ】
1847年の夏、ソルトレーク盆地に足を踏み入れた最初の「末日聖徒」等は、春の収穫に向けて乾いた土壌を整えようと、すぐさま仕事に取り掛かりました。
それでも冬には深刻な食糧難に見舞われ、聖徒達は、春の収穫を待ち望むほかありませんでした。春になると作物は大いに青々と育ち、農夫らは豊かな実りを期待しました。
ところが、不幸にも1848年の5月下旬、クリケット(田畑を食い荒らす大型のバッタ)の大群が畑に押し寄せ、開拓者の食糧源となり得る作物の大半を損なう恐れが生じます。
少なくとも一か月の間、聖徒達はクリケットと戦い、1848年のクリケット戦とも呼ばれる事態に陥ったのです。夏の間、状況は益々深刻化する一方でした。
農夫らは、何ヘクタールもの穀物と野菜をクリケットが貪り食う様を眺めていました。
当時、平原を渡る大規模な一団を、率いていた「ブリガムヤング」は盆地を離れ、カルフォルニアかオレゴンへ、移住することを検討している人々がいる、という報告を受けます。
入植者達が餓えに苦しむことを危惧し、続けて開拓者をソルトレークへ移動させるのを、思いとどまるよう、ヤングに勧める人々もいました。
その間にも人々は、箒やモップ、棒や網でクリケットに立ち向かっていました。ところが何をもってしても、「飢饉と絶望」をもたらす「軍隊」をくじく事が出来なかったように思われたのです。
そして多くの人が、この侵略から救い出してくださるようにと、神に祈りをささげました。
【カモメの大群】
6月初旬のこと、カリフォルニアからの「かもめ」の大群が盆地一帯に現れたかと思うと、クリケットを次々と食べていきました。初め農夫の多くはカモメのあまりの大群に恐れを抱きました。
すでに危機的状況にさらされている自分たちの作物に、さらなる災害が降りかかるのではと、思ったのです。ところが目に入ってきたのは、カモメが凄まじい勢いでクリケットに食らいつき、水を飲み消化しにくい部分を吐き戻すと、さらなるクリケットを口にしようと戻ってくる有様でした。
クリケットの猛威は、もう数週間続いたものの、カモメは損害を軽減するには十分なほど、クリケットを食い尽くしてくれていたのです。
【問題はほかにもあった】
クリケットは、ソルトレーク盆地に入植した開拓者らが、その年の夏に作物を生産しようと四苦八苦する中で、直面した問題の一つにすぎません。
その年に関する初期の記録の多くからは、クリケットと同じく農夫と教会指導者らが、晩霜や水不足についても懸念していたことが、伺えます。
クリケットが猛威を振るったのは、特定の作物です。すべての農産物に被害が及んだ訳ではなかった為でしょう。
1848年、クリケットとカモメに関して聖徒達の身に起こったことは、同様の奇跡的な経験の始まりにすぎませんでした。別の年の収穫期に再びクリケットが訪れ、ユタ州のいくつかの地域では、1848年を上回るほどの大群が、押し寄せることもありました。
それでもほぼ例外なくカモメがやってきて、群がるクリケットを胃に収めてくれたのです。度重なる襲撃があったものの、1848年にクリケットの侵略から逃れた経験は、開拓者らの記憶に根強くのこっています。
カモメが訪れた時聖徒たちは、主の御手によって自分たちが守られることを、目の当たりにしました。「カモメの奇跡」により、ユタに暮らした初期の人々はカモメを称える思いを抱くようになり、ほとんど間髪いれず、彼らはカモメに害を与えたり、死に至らしめた者を、罰する政策法規を施行したのでした。
カモメによる貢献は、今日も記念され、ソルトレイク・シテイのテンプルスクエアには、カモメの像が建てられています。
【現代の危機】
これらの開拓者と同じように現代の私達にも、多くの危機が訪れていると思います。そして様々なチャレンジがあると思います。
今、社会を取り巻くこの大きなチャレンジと、いうのも勿論そうです。それにとどまらず、それ以外にもたくさんのチャレンジに直面している方々がいらっしゃると思います。
私たちが神に祈り求めるときに、神は必ず私達の祈りを聞いてくださると思います。そして、自分たちが望むような解決策ではないかも知れませんが、神は私たちに様々な助けと、また平安を与えてくださいます。
世の人々は悪を悔い改めて、神に祈りもとめることは、必要なことだと思います。
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