ホセ・ムヒカ 前ウルグアイ大統領の話で感じた事
公開日:
:
最終更新日:2017/07/02
人物
2016年4月8日、テレビで 「ホセ・ムヒカ前ウルグアイ大統領」 の番組を見ました。
彼は、南米のウルグアイの国民から愛されている前大統領(2010年~2015年)でした。
そして、彼は 「世界一貧しい大統領」 と言われて、世界中から注目されました。
その理由は、個人の資産は中古の愛車だけで 他に何にも無い貧乏だったからです。
何故その様に貧乏だったかというと、ご自分の月収の9割を貧しい人々に寄付をして、残り1割での生活だったからです。 月収100万円の十分の一の10万円の生活だった訳です。
そして彼はこの様におっしゃいました。 「私は貧乏ではない、質素なだけです」 と
飛行機に乗る時は「大統領専用機」を使わずに、民間と同じ飛行機で、エコノミークラスを使用しました。そして、国民の税金は一切使う事はしませんでした。
そして、ムヒカさんの有名になった言葉は
『貧しい人とは、少ししか物を持っていない人ではなくて、もっと、もっと と幾らあっても満足しない人のことだ』 と おっしゃいました。
その ムヒカさんが日本に来ました。 そしてムヒカさんが日本に興味を持った事は
「日本人は本当に幸せなのだろうか?」「日本の若者は年寄りよりも幸せなのだろうか?」という思いでした。それを確かめたくて「世界第三位の経済大国の日本に来ました。」 との事でした。
日本人の幸せの価値観と、ムヒカさんの幸せの価値観はちがいますね。
それから 日本について ムヒカさんの不思議に思った事は、 広告を見て 「日本の広告のモデルに何で、ヨーロッパ系の人を扱うの?」 という事でした。
確かにそれはおかしいですよね、私もその様に思っていました。 日本人の為の広告に何で外国人のモデルなのでしょう? それって日本人は昔から、外国人に弱いと言われていることですよね、自信がないのだと思います。恥ずかしいです。
それから、「もっと重要なことは、勝つ事ではありません」 とおっしゃっています。
たとえば「スーパーマーケット」に行けば色んな物を買う事は出来ますが、しかし人生の才能を「買う」事は出来ません。だから物を買い集めていく人生に時間を費やしていくのではなくて、時間は自分の進歩する為に使う事が最も重要なのです とおしゃっています。
(この言葉よくわかります。私も自分の進歩の為に時間を使いたいと思います)
「歩み続けて行く事、打ち負かされても もう一度やり直す勇気を持つ事です。」とも おっしゃっていました。
更に、ムヒカさんが、繰り返し仰っている事は 『幸せ』 ということです!
「我々は発展する為に地球にやって来たのではありません。幸せになる為にやって来たのです」 と、(この様なことをイエス・キリストもおしゃっています。) ムヒカさんはクリスチャンかどうか分かりませんが、でも、聖書は読んでいらっしゃると思います。
これに対して、若者からの質問がありました。
「本当に全世界が幸せになるのは可能ですか?」 と
ムヒカさんは、こう答えました。「世界を変えることは出来ませんが、自分が変わる事は出来ますよ」 と そのとおりですよね、でも人はそれをあまりしたがらないのだと思います。
貧しい生活をしていた頃、貧困層を無くそうという考えは、ムヒカさんの若者時代からあったようです。 「何故 富んでる人は、貧しい人に分け与えないのか?」 と貧しい人を救いたくて彼はゲリラ活動をしていたようです。そしてついに、警察に目をつけられ刑務所に入れられ、13年間服役したとの事でした。
その間は物凄い拷問の日々で、壮絶な人生だったといいます。生きて居たのが不思議な位でした。でもムヒカさんはそれに耐えて自分と一緒に活動した仲間達を守りぬきました。そしてようやく釈放されました。(私は、神様がムヒカさんを守ってくださったと思います)
そして、ムヒカさんは出所後 ゲリラ仲間と政治団体を結成し、1995年に下院議員に初当選しました。 その時人々に訴えたのは、「私はたとえ私達に酷い目に合わせた人でも、憎もうとは思わない、憎しみからは何も生まれないからだ。」とおっしゃいました。(これもイエス・キリストと同じような事を仰っております) イエス・キリストは、罪のないご自分を十字架に掛けた人々を憎むことはせず、十字架上で神様に祈りました 「父よ彼らをお許しください。彼等は何をしているのか分からずにいるのです。」と(ルカ福音書23:34)
そして ムヒカさんは、国民に選ばれて大統領になりました。
ムヒカさんは、「人間の文化を変えないと何も変わらない」事に気づかれました。
また、誰もが幸せになる事を考えました。
『幸せに必要なこと』 とは
「一生は一度きりです、それは瞬く間に過ぎていきます。富が幸福をもたらすと思わないでください。」 「幸せとは、人を愛し憎まないことです。」 との事です。
イエス・キリストも、「一番大切なことは、愛 」 だとおしゃっています。
イエス様は、『自分を愛するように あなたの隣人愛せよ』 とおっしゃいました。
そして、最後にムヒカさんは、日本に対してこう希望しました。
人間は一人では生きて行けないのです、皆の助けが必要です。社会が必要なのです。
いま、日本では高令化が進んでいます。そして年寄りが孤独に苦しんでいます。政府は何故そういう年寄りの為に、お金を使わないのだろう?生活しやすくしてやったり、施設をふやしたりする事にお金を使わないのだろうか? 国民の幸せは政治が作るものです。とおっしゃっておられました。
同感いたします。 ムヒカさんは、全て有言実行の人です。
この様な政治家は、めったにいらっしゃりませんね。スバラシイ人です。
関連記事
-
-
上品に見える人と下品に見える人の違いはどこにある
見た目で判断 人は相手を、見た目で判断することが多いとおもいます。しかし、それ
-
-
天才「田中角栄」という政治家を惜しむ
戦後の総理大臣の数は、かなり居ると思うけれど、その中で一人の政治家に集中して多くの本に書かれる
-
-
良寛さんとはどんな人か
良寛さん といえば私たちのイメージでは、子供とよく遊んでくれる優しい 「乞食坊主」 という印象
-
-
大谷翔平選手のマンダラートで目標達成
大谷翔平(23歳)というプロ野球選手がいます。現在は MLBのロサンゼルス・エンゼルス所属です
-
-
日本人の特質は得か損か、眞鍋叔郎氏の言葉から学ぶ
日本人の資質・特質 日本人の資質とされるものには、礼儀正しさがあります。そして
-
-
フィリピン大統領ドゥテルテに神の声
フィリピン共和国の 「ロドリゴ・ドゥテルテ大統領」が、10月25日に大統領になって初めて来日し
-
-
マスクで顔半分隠したら、その人の何も分かる事は出来ない
マスクの顔は何故出来たか 2019年12月初旬に初めて中国の武漢から「新型コロ
-
-
みやぞん芸人は天才か、でも、それ以上に「いい人」すぎる。
世の中に、人よりも特別に秀でた才能を持っている人がいます。 その人達をよく「天
-
-
浅田真央の信念と成功
世の中で活躍してきた「アスリート」や「芸能人」には、必ず「引退」という時期がきます。それは、年
-
-
人生は生まれた時から、その一生の路線はほぼ決まっているという
点と点をつなぐ 現代の偉大な革新者の一人である、アップル社の「ステ―ブ・ジョブ
- PREV
- アメリカ大統領候補トランプ氏の発言
- NEXT
- 通じる英会話の発音